単糖類であるグルコースは,結晶中で六員環構造をとっています。
その六員環構造には,α-グルコースとβ-グルコースの2種類があります。
今日は,そのα-グルコースとβ-グルコースの構造式の書き方を紹介します。
★グルコースの書き方
1. 六角形を書く。(右上から右回りに①~⑥とする。)
2. ①の位置に原子Oを書く。
3. 縦線を5本書く。
4. ⑥の位置の上にCH2OHを書く。
5. α-グルコースの場合,④の上,②,③,⑤の下にOHを書く。
β-グルコースの場合,②,④の上,③,⑤の下にOHを書く。
α-グルコースとβ-グルコースは,互いに光学異性体の関係にあり,
一位(①)の炭素原子に結合する-OHの位置が上下反対になっていることがポイントです!
☆★☆覚え方☆★☆
β-グルコースは①からOHが上下上下となると覚えて,α-グルコースは①の位置が逆と覚える!
グルコースは水溶液中では,六員環構造のα-グルコースとβ-グルコースと五員環構造(鎖状構造)のアルデヒド型グルコースの3種類が平衡状態となっています。
アルデヒド型グルコースには,アルデヒド基が存在するため,グルコースの水溶液は還元性を示します。
このことは入試でよく問われるのでしっかりおさえましょう!
ここで,多糖類であるデンプンとセルロースの構造についても一緒におさえましょう。
デンプンは,アミロースとアミロペクチンの2つの成分から構成されています。
アミロースとアミロペクチンはともに,多数のα-グルコースが脱水縮合したもので,前者は直鎖状のらせん構造,後者は枝分かれしたらせん構造からなります。
一方,セルロースは,多数のβ-グルコースが脱水縮合した直鎖状の構造からなります。
デンプンの水溶液にヨウ素ヨウ化カリウム水溶液(ヨウ素溶液)を加えると, 青紫色に呈色します。
この反応をヨウ素デンプン反応といい,ヨウ素やデンプンの検出に用いられます。
デンプンが呈色する理由は,α-グルコースが脱水縮合してできたらせん構造の中に,ヨウ素分子I2が入り込むためで,セルロースはらせん構造をもたないために呈色しません。
このことからヨウ素デンプン反応によって,デンプンとセルロースとを判別できます。
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こうやって覚えよう!グルコールの構造式の書き方!
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