今日は、横浜国立大学(2018年)で出題された穴埋め問題を紹介します。
挑戦してみてください!
----------------------------------------------------------
有機化合物に関する次の文章を読み,以下の問いに答えよ。
ベンゼンの構造は1865年にドイツ人化学者「 ⅰ 」によって提案された。ベンゼンは,6個の炭素原子が環状に結合し,それぞれの炭素原子に水素原子が結合した構造をもっている。
ベンゼン分子のすべての原子は「 ⅱ 」平面上にあり,各炭素-炭素結合の距離はすべて等しい。
ベンゼン分子がもつ,このような特別な環の構造をベンゼン環という。ベンゼンやナフタレンなどベンゼン環をもつ炭化水素を「 ア 」炭化水素という。
ベンゼンの炭素原子に,1つのヒドロキシ基-OHが直接結合した化合物をフェノールという。
フェノールの水溶液に臭素水を加えると置換反応が起こり,2,4,6-トリブロモフェノールの白色沈殿と臭化水素とが生じる。
また,融解させたフェノールと単体のナトリウムとを反応させるとナトリウムフェノキシドと水素ガスが生成する。
ベンゼン環の炭素原子に,ヒドロキシ基-OHとカルボキシ基-COOHとが「 ⅲ 」の位置で結合した化合物をサリチル酸という。
サリチル酸は白色の「 ⅳ 」結晶である。
サリチル酸は加熱・加圧(125℃,4×105~7×105Pa)の条件下でナトリウムフェノキシドと「 イ 」を反応させ,硫酸で処理すると得ることができる。
ベンゼン環の炭素原子に,1つのアミノ基-NH2が直接結合した化合物をアニリンという。
アニリンをさらし粉の水溶液で酸化すると,「 ⅴ 」に呈色する。
また,アニリンを硫酸酸性の二クロム酸カリウム水溶液で酸化すると,黒色の物質ができる。
この黒色の物質は「 ウ 」と呼ばれ,水に溶けにくく染料に用いられる。さらに,アニリンは水にほとんど溶けないが,「 ⅵ 」なので,酸の水溶液には塩を作って良く溶ける。アニリンと塩酸との塩は「 エ 」という。
アニリンはニッケルを触媒として,高温で オ を水素で還元すると得られる。
ベンゼン環の水素原子のいずれか1つを別の官能基で置換したものを一置換ベンゼンといい,フェノール,アニリン,あるいはブロモベンゼンは一置換ベンゼンの例である。
ベンゼン環の水素原子のいずれか2つが別の官能基で置換したものを二置換ベンゼンといい,サリチル酸やジブロモベンゼンは二置換ベンゼンの例である。
さらに,1,3,5-トリブロモベンゼンは(h)三置換ベンゼンの例であり,2,4,6-トリブロモフェノールは四置換ベンゼンの例である。
問1.
空欄「 ア 」~「 オ 」に当てはまる語句を答えよ。
問2.
空欄「 ⅰ 」~「 ⅵ 」に当てはまる最も適切な語句の組み合わせを下記の表3の選択肢A~Hから1つ選び記号で答えよ。
横浜国立大学(2018年) 一部略
----------------------------------------------------------
問1.
ア…… 芳香族
イ…… 二酸化炭素
ウ…… アニリンブラック
エ…… アニリン塩酸塩
オ…… ニトロベンゼン
問2.
B
-----------------------------------------------------------
化学に関するホームページは
「恋する化学」
数学に関するホームページは
「恋する数学」
ネットショップは