今日は,金沢大学(2020年)で出題された化学結合に関する問題を紹介します。
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・金属の中で最も融点が高い( ア )は,電球のフィラメントとして用いられるほか,炭素を含む合金は切削工具などに用いられる。
・銀白色の( イ )は融点が高く耐食性に優れているので電気分解の電極として用いられる。また,アンモニアを酸化して一酸化窒素を製造する触媒に用いられる。一酸化窒素を,さらに酸化して水と反応させることで硝酸が製造される。
・常温で液体である金属の単体( ウ )を濃硫酸と反応させたのち,塩化ナトリウムと加熱することで塩化物を得る。この塩化物の水溶液に硫化水素を通じると硫化物の黒色沈殿が生じる。
・( エ )は赤みを帯びた柔らかい金属で電気伝導率が大きいので電線として利用され,「 A 」が大きいので調理器具や熱交換器などに用いられる。( エ )を熱濃硫酸に溶解すると硫酸塩が得られる。硫酸塩の結晶中の水分子のうち,4分子の水は( エ )の二価イオンに配位結合している。
・( オ )は,密度が大きく放射線の遮蔽材料などに用いられ,自動車に用いられる代表的な二次電池の負極に用いられる。この二価イオンの溶液にクロム酸カリウムの溶液を加えると黄色の沈殿が生じる。
・( カ )のサマリウムとの合金は強力な磁石となる。二価の無水塩化物は青色だが,水を吸収すると淡赤色のヘキサアクア錯イオンが生じる。
・( キ )は銀白色の硬い金属で,化合物中では主に+3と+6の酸化数をとる。空気中では「 B 」となり酸化皮膜を作るので酸化されにくい。( ク )に( キ )とニッケルを混ぜてさびにくくした合金はステンレス鋼として用いられる。
・( ク )は地殻中でアルミニウムに次いで多く存在し,二価と三価の化合物が存在する。そのヘキサシアニド錯イオンは,プルシアンブルーやターンブルブルーと呼ばれる沈殿を生成する特徴的な呈色反応を示す。
・( ケ )は室温で水とほとんど反応しないが,熱水と反応して水素を発生する。その合金は,密度が小さいので自動車や航空機に使われる。( ケ )は空気中で燃焼する。また,二酸化炭素中でも燃焼する。
■問題1
下に示した金属の中から( ア )~( ケ )にあてはまる最も適切な元素を選びなさい。
カリウム, クロム, コバルト, スズ,
タングステン, チタン, ナトリウム, マグネシウム,
亜鉛, 金, 銀, 水銀,
鉄, 銅, 鉛, 白金
■問題2
「 A 」と「 B 」にあてはまる適切な用語を入れなさい。
金沢大学(2020年)
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■問題1
ア:タングステン
イ:白金
ウ:水銀
エ:銅
オ:鉛
カ:コバルト
キ:クロム
ク:鉄
ケ:マグネシウム
問題2
熱伝導率 [熱伝導性] B 不動態
「空欄に入る語句(解答)を入れた全文章」を朗読した音声データはコチラで聴けます。
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