今日は,乾燥剤について。
発生した気体には,水を含んでいることがあり,この水だけを取り除くために乾燥剤を用います。
乾燥剤には,中性・酸性・塩基性の3種類があり,気体と反応しないものを選ぶ必要があります。
■乾燥剤の種類
中性の乾燥剤: 塩化カルシウムCaCl2(水との反応:CaCl2 + H2O → CaCl2・H2O)
酸性の乾燥剤: 濃硫酸H2SO4(水との反応:(濃)H2SO4 + H2O → (希)H2SO4),
十酸化四リンP4O10 (水との反応:P4O10 + H2O → 4H3PO4)
塩基性の乾燥剤: ソーダ石灰(CaO+NaOH)(水との反応:CaO + H2O → Ca(OH)2, NaOHには,潮解性があり水分を吸収する。)
酸化カルシウムCaO(水との反応:CaO + H2O → Ca(OH)2)
■使用法
「酸性の気体と塩基性の乾燥剤」,「塩基性の気体と酸性の乾燥剤」の組み合わせは中和反応をしてしまうので不可。
中性の気体は,中性・酸性・塩基性の乾燥剤すべて可となります。
例外として,塩化カルシウムCaCl2とNH3は,反応してしまう(CaCl2 + 8NH3 → CaCl2・8NH3)ので不可。
濃硫酸H2SO4とH2Sは,H2Sが酸化されてSに変化してしまう(3H2S + H2SO4 → 4S + 4H2O)ので不可となります。
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気体の乾燥剤
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