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アルミニウムの融解塩電解,銅・鉄の製錬 完全攻略チャート&過去問解説集

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『化学工業 アルミニウムの融解塩電解,銅・鉄の製錬 完全攻略チャート&過去問解説集』
を販売開始しました!


アルミニウムの融解塩電解,銅・鉄の製錬の化学工業は,センター試験だけでなく2次試験でもよく出題されます。
しかし,この分野について詳しく解説している参考書は少なく,扱っている問題も1,2問と少ないので,難関大学の2次試験では完答することは難しいでしょう。

例えば

2012年の大阪医科大学の問題です。

■磁鉄鉱の主成分の化学式として正しいものはどれか。次のa~eのうちから一つ選びなさい。  
a Fe2O3  b Fe3O4  c Fe4O5  d Fe5O6  e FeO






答えは, b Fe3O4 です。

鉄の主要鉱石の
赤鉄鉱はFe2O3,磁鉄鉱はFe3O4,褐鉄鉱はFe2O3・nH2O となります。

類似問題として,2012年の星薬科大学では

■鉄から生じる黒さびの主成分はどれか。該当するものを1つ選べ。
1.Fe2O3    2.FeSO4    3.Fe3O4    4.FeO    5.FeO(OH)






□答えは 3.Fe3O4 です。

鉄の酸化物のうち,四酸化三鉄Fe3O4は黒さびの主成分,
酸化鉄(Ⅲ)Fe2O3 は,赤さびの主成分
です。


同様に,2012年の大阪医科大学の問題

■溶鉱炉の上部から排出する高炉ガスの主な成分の組み合わせとして正しいものはどれか。
次のa~eのうちから一つ選びなさい。 
a 酸素,二酸化炭素,水素 b 酸素,二酸化炭素,窒素    c 水素,一酸化炭素,窒素
d 酸素,一酸化炭素,窒素 e 一酸化炭素,二酸化炭素,窒素





□答えは e 一酸化炭素,二酸化炭素,窒素 です。


高炉ガスには,一酸化炭素,二酸化炭素だけでなく,窒素も含まれていることを知っている人はほとんどいないのではないでしょうか?



2011年の首都大学東京の問題です。

■われわれが日常的に使用する鉄のほとんどは,縞状鉄鉱層から採掘した鉄鉱石を原料として製造されている。鉄鉱石から鋼(こう,炭素含有量が少ない鉄)を製造する方法を80字以内で答えなさい。



□解答例
鉄鉱石にコークスと石灰石を加え,これらを溶鉱炉に入れ,羽口から熱風を送り込むと銑鉄が得られる。さらに,銑鉄を転炉に移し,高圧の酸素を吹き込むと鋼が得られる。 

本問は,製錬の工程をきちんと整理して理解していないと完答することは難しいでしょう。
溶鉱炉と転炉での2段階の工程をそれぞれ分けて説明し,銑鉄,鋼(こう)のキーワードを必ず入れることがポイントです!


2012年の横浜市立大学の問題です。

■銅の鉱石(黄銅鉱-主成分CuFeS2)をコークスと石灰石やケイ砂(主成分SiO2)などと共に高温の炉で加熱すると,(a)銅の硫化物が得られる。
(a)の反応で黄銅鉱に含まれていた鉄がどのように分離されるのか述べよ。





□解答例
鉄は,Fe2(SiO3)3などとなって上層に浮くため,これを取り除く。

これも答えられる人は,少ないのではないでしょうか??


また,アルミニウムの融解塩電解の問題では

2011年の防衛医科大学では

氷晶石の化学式を書かせたり

2012年の早稲田大学では

融解するときの温度も問われています。

アルミニウムの単体は, ボーキサイトから得られる酸化アルミニウムAl2O3氷晶石Na3[AlF6]を約1000 ℃で融解し,これを炭素電極を用いて電気分解することで製造されます。

ちなみに
製錬とは,鉱石から金属を取り出す操作。
精錬とは,電気分解を利用して,不純物を含んだ金属から純粋な金属を製造する操作。
融解塩電解
とは,融解塩の電気分解のことで,イオン結合性の化合物を加熱し,融解液(液体)の状態にして電気分解することです。

融解塩電解を行う理由等もよく出題されます。


このように,2次試験では,参考書などではあまり触れられいない用語や製錬・精錬の工程やある操作の理由等の記述問題も多く出題されているので,なんとなく覚えていたのでは到底太刀打ちできません。

今回販売する
「化学工業 アルミニウムの融解塩電解,銅・鉄の製錬 完全攻略チャート&過去問解説集」では,
融解塩電解,製錬・精錬の過程を詳しくわかりやすくまとめ
さらに、
豊富な過去問題
(収録出題校
横浜市立大学(2012年),関西学院大学(2012年),大阪医科大学(2012年),東海大学(2012年),近畿大学(2012年),中央大学(2012年),星薬科大学(2012年),早稲田大学(2012年),名古屋大学(2012年),岐阜大学(2011年),秋田大学(2011年),上智大学(2011年),独協大学2011年),関西大学(2011年),首都大学東京(2011年),信州大学(2011年),法政大学(2011),防衛医科大学(2011年),立教大学(2011年),和歌山大学(2011年))
を扱い解説しています。


これだけまとめられたチャート・解説集はどこにもないと自負しております!


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恋する化学
宜しくお願いします。


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