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アセタール化の計算問題 完全攻略チャート&過去問解説集の販売を開始しました!

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おまたせしました!
多くの方より,「アセタール化の計算問題」のチャートを作ってほしいとの要望を受けてきたのですが,参考書の執筆もひと段落し,ようやく完成しました。

アセタール化の計算問題は,主に難関大学で出題されますが,詳しく解説している参考書は少なく扱っていても問題はせいぜい一問です。
これでは,実際の入試問題では太刀打ちできません。
なぜなら,アセタール化の計算問題には様々なタイプがあるからです。

☆下記が実際に出題されている過去問題です。
挑戦してみてください。



■長崎大学 (2008 薬 )

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 
合成繊維には,ポリエチレンテレフタレートなどの ア 系繊維,6ーナイロンや6,6ナイロンなどの イ 系繊維,およびポリアクリロニトリルなどのアクリル系繊維がある。ポリビニルアルコールも合成繊維であるが,水に溶けやすいので,そのままでは繊維として使えない。しかし,ポリビニルアルコールを酸性条件下でホルムアルデヒドと反応させると,水に溶けなくなり,繊維として利用できるようになる。
この繊維は,わが国で開発された合成繊維であり, ウ と呼ばれている。

問1 ア,イ,ウに入る適切な語句を記せ。
問2 下線部の反応を行って,ポリビニルアルコールの-OHの30%を-OCH2O-に変えた ウ を100gつくりたい。必要なポリビニルアルコールの質量[g]を求めよ。有効数字3桁で答えよ。



■明治大学 (2013 法 政治経済 文 理工 農 他)

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 
次の解答群から選びなさい。
油脂に水酸化ナトリウム水溶液を加えて加熱すると,けん化が起こり ア とセッケンの混合物が得られる。けん化は合成繊維の イ の合成にも利用できる。原料である酢酸ビニルを付加重合させてポリ酢酸ビニルをつくり,これをけん化するとポリビニルアルコールとなる。
さらに,ホルムアルデヒドを作用させ,ヒドロキシ基の30~40%をアセタール化すると水に不溶の繊維である イ ができる。
 分子量8.6×104のポリ酢酸ビニル8.6gを完全にけん化するのに必要な水酸化ナトリウムの最小量の計算値は ウ gである。このとき得られたポリビニルアルコールの分子内ヒドロキシ基の40%がアセタール化し,残りの60%が未反応で得られる イ の分子量は エ ×104である。

ア と イ の解答群 
A ビニロン B カゼイン C グリセリン D グリコーゲン E ナイロン F ポリエステル G アクリル H ポリオレフィン
ウ と エ の解答群 
A 0.004 B 0.04 C 4.0 D 4.4 E 4.6 F 7.4 G 8.6 H 9.8 I 13 J 20 K 40



■法政大学 (2012 デザイン工 理工 生命科 一部改)

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 
次の文章を読み,下記の設問に答えよ。
酢酸と (A) との付加反応を行うと酢酸ビニルが生成する。この酢酸ビニルを付加重合するとポリ酢酸ビニルが生成する。これを加水分解することで,ポリビニルアルコールが得られる。
ポリビニルアルコールをホルムアルデヒド水溶液で処理すると,一部のヒドロキシ基が反応して-O-CH2-O-結合を形成し,合成繊維 (B) ができる。これは初の国産合成繊維である。

1.化合物(A),および合成繊維(B)の名称を記せ。
2.原料のポリ酢酸ビニルの平均分子量が8.6×104であるとき,生成した合成繊維(B)の平均分子量を求めよ。ただし,加水分解反応は完全に進行し,ポリビニルアルコールに含まれるヒドロキシ基の30%がホルムアルデヒドと反応して-O-CH2-O-結合を生成したとする。



■千葉大学 (2009 後期 理)

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 
ビニロンは日本で開発に成功した有名な合成繊維である。①このビニロンの合成では,まず酢酸ビニルを (ア) 重合させてポリ酢酸ビニルに導き, (イ) することでポリビニルアルコールを得ている。②そののちに,ホルムアルデヒドでエーテル結合を形成(アセタール化)することによりビニロンが合成されている。
 このようにポリマー上の置換基は,利用目的に応じた特性を得るために重要である。
問1 (ア),(イ)に適切な語句または化合物名を入れなさい。
問2 下線部①に関して,ポリビニルアルコールを得るために,ビニルアルコールを直接重合させない理由を簡潔に答えなさい。
問3 下線部②の操作によって,水との親和性に関してどのような変化が期待できるか。 簡潔に答えなさい。
問4 ポリビニルアルコールに含まれるヒドロキシ(ル)基の40%をホルムアルデヒドで処理してビニロンにした場合,ビニロン中の炭素が質量にして何%含まれているか答えなさい。ただし,有効数字は2けたとし,計算過程も示しなさい。



■神戸薬科大学 (2013 薬 )

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 
ポリ酢酸ビニルをアルカリ水溶液と反応させて,完全に加水分解してポリビニルアルコール100gを得た。
この分子中のヒドロキシ(ル)基の44%が反応してビニロンが生成するとき,必要な30%のHCHO水溶液の質量[g]はいくらか。次の中から最も近い値を選べ。
(1) 5  (2) 10   (3) 20  (4) 30  (5) 40  (6) 50  (7) 80  (8) 100



■神戸学院大学 (2011 薬 一部改)

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 

ポリビニルアルコール500g中に含まれるヒドロキシ基の32%を,質量パーセント濃度30%のホルムアルデヒド水溶液で処理して,ビニロンを得た。次の問に答えよ。
この反応に必要なホルムアルデヒド水溶液の質量[g]に最も近い数値を,次のA~Fのうちから1つ選べ。
A 55   B 91   C 137  D 182   E 273   F 364



■埼玉大学 (2013 後期 理 工 一部改)

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 
ビニロンはわが国で開発された合成繊維であり,酢酸ビニルから以下の工程によりつくることができる。まず,酢酸ビニルの付加重合により,ポリ酢酸ビニルを合成し,これを水酸化ナトリウム水溶液でけん化することにより,ポリビニルアルコールを得る。ポリビニルアルコールを糸にした後,酸性条件下,ホルムアルデヒドHCHOの水溶液で処理し,ポリビニルアルコール分子中のヒドロキシ基の約30~40%をアセタール化して,水に溶けないようにしたものがビニロンである。

(a) ビニロンは適度な吸湿性を示し,乾きにくい繊維である。その理由を簡潔に述べよ。
(b) 下線部の化学反応により,ポリビニルアルコール100.0gからビニロン105.4gを合成したい。質量パーセント濃度30%のホルムアルデヒドの水溶液がどれくらい必要か,その質量[g]を
有効数字2けたで求めよ。また,計算過程も示せ。
(c) 下線部の化学反応により,ポリビニルアルコール中のヒドロキシ基の35.0%をアセタール化したビニロン100gを合成したい。必要なポリビニルアルコールの質量[g]を有効数字3けたで求めよ。また,計算過程も示せ。




■高知大学 (2009 教育 理)

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16
三重結合をもつアルキンにもいろいろな化合物を付加させることができる。例えば,硫酸水銀(Ⅱ)を触媒として,アセチレン(エチン)に水を付加させると,ビニルアルコールを経て, ア が生成する。また,アセチレンは塩化水素や酢酸とも付加反応を起こし,それぞれ塩化ビニルや酢酸ビニルが生成する。ここで得られた酢酸ビニルを イ させるとポリ酢酸ビニルが得られる。
(a)ポリ酢酸ビニルを水酸化ナトリウム水溶液で処理し加水分解すると,水溶性のポリビニルアルコールが得られる。(b)ポリビニルアルコールを紡糸して繊維にした後,適量のホルムアルデヒドと反応させてアセタール化すると,水に不溶で適度の吸湿性を示すビニロンが得られる。

問1 空欄 ア, イ に適切な語句または物質名を入れよ。
問2 下線部(a)で,ポリ酢酸ビニル100gを完全に加水分解すると,理論上ポリビニルアルコールは何g得られるか計算せよ。答えは有効数字3桁で示せ。
問3 下線部(b)で,アセタール化により得られるビニロンは水に不溶で適度の吸湿性を示す。この理由を簡潔に説明せよ。




■慶應義塾大学 (2011 理工 一部改)

次の文章を読み,(ア)にあてはまる物質名を答え,(イ)(ウ)には有効数字3桁の数値を書きなさい。必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 

ビニロンは日本で開発された合成繊維であり,ポリビニルアルコールをホルムアルデヒドで処理することによって得られる。ポリビニルアルコール中の40.0%のヒドロキシ基がホルムアルデヒドと反応した場合,ポリビニルアルコール3.52kgから (イ)  kgのビニロンが得られる。
ポリビニルアルコールは,構造上はビニルアルコールの付加重合体である。しかし,ビニルアルコールは不安定であり容易に (ア) に変わるために,ビニルアルコールをモノマーとして使うことはできない。そのため,酢酸ビニルを付加重合してポリ酢酸ビニルとした後,塩基を用いた加水分解によってポリビニルアルコールを合成する。ここで,6.02kgのポリ酢酸ビニルを完全に加水分解するためには, (ウ)  kgの水酸化ナトリウムが必要である。



■金沢大学 (2013 後期 理工 一部改)

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 

…(略)…また,酢酸ビニルを付加重合させて得られるポリ酢酸ビニルを ア してポリビニルアルコールへと変換した後,①適量のホルムアルデヒド水溶液で処理することにより イ が得られる。
 イ は,木綿によく似た性質を有しており, ウ と同様に日本で開発された合成繊維である。

問1 ア~ウにあてはまる適切な語句または物質名を記入しなさい。
問2 下線部①の処理により,ポリビニルアルコール分子中のヒドロキシ基の30~40%をアセタール化する。どうしてこのような処理を施すのか。また,60~70%程度のヒドロキシ基を残すのはなぜか。これらの理由を70字以内で述べなさい。
問3 下線部①の処理により,ポリビニルアルコール分子中のヒドロキシ基の40%をアセタール化する時,ポリビニルアルコール60gは,理論上,何gに変化するか。有効数字3桁で答えなさい。




■岐阜大学 (2011 医 応用生物科 工 一部改)

必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 

ビニロンはポリ酢酸ビニルに以下の処理をして製造する。設問(1)~(3)に答えよ。
ポリ酢酸ビニルをアルカリ性水溶液で加水分解して水溶性のポリビニルアルコールとし,これを細孔から飽和硫酸ナトリウム水溶液中に押し出して紡糸する。最後にホルムアルデヒド水溶液(ホルマリン)で処理して一部をアセタール化すると,水に不溶の繊維であるビニロンになる。
なおアセタール化とは,二つのヒドロキシ基がホルムアルデヒドと反応して-O-CH2-O-構造になることである。

(1) ポリビニルアルコールが水溶性である理由を25字以内で記せ。
(2) ポリ酢酸ビニル100gを水酸化ナトリウムで完全に加水分解してポリビニルアルコールを得た。このとき消費された水酸化ナトリウムの重量[g]を答えよ。
(3) 紡糸したポリビニルアルコール100gに対してアセタール化したところ,生成物であるビニロンの重量は4.00g増加した。元のポリビニルアルコールのヒドロキシ基のうち,アセタール化されたものの割合[%]を求めよ。



■愛媛大学 (2009 医 教育 工 農 理)

高分子化合物に関する次の文章を読み,問に答えよ。
必要があれば,次の値を用いよ。 原子量 H=1.0, C=12, O=16 
ポリビニルアルコールは酢酸ビニルの付加重合により得られる重合体をけん化することにより合成される水溶性の重合体である。この重合体をホルムアルデヒドで処理すれば,水に不溶な繊維であるビニロンが得られる。

問 ビニロンの合成において,ポリビニルアルコール10.0gの水酸基のうち50.0%がホルムアルデヒドと反応した場合のビニロンの生成量は何gとなるか。小数点以下一桁まで計算せよ。



いかがでしたか?何割解けましたか?
基本がわかっている人でも完答するのは,かなり難しいと思います。


本チャートは出題タイプを
Ⅰ.PVAからアセタール化した際に生成するビニロンの量を求めるタイプ
Ⅱ.ビニロンをアセタール化する際に必要なPVAの量を求めるタイプ
Ⅲ.アセタール化した割合を求めるタイプ
Ⅳ.反応に必要なホルムアルデヒドの量を求めるタイプ

の4タイプに分類し,これ以上ないくらいにわかりやすく解説しています。

過去問題は,2008年~2013年までに出題された過去問題を徹底的に分析しました。これだけ丁寧にわかりやすく解説しているものは,他にはありませんよ!


アセタール化の計算問題 完全攻略チャート&過去問解説集
(A4高級厚紙 全7枚+A4普通紙 全17枚)
800円


□収録出題校
長崎大学(2008年),明治大学(2013年),法政大学(2012年),千葉大学(2009年),神戸薬科大学(2008年,2013年),神戸学院大学(2011年),埼玉大学(2013年),高知大学(2009年),慶應大学(2011年),金沢大学(2013年),岐阜大学(2011年),愛媛大学(2009年)


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