お待たせしました!「物質の三態 完全攻略チャート&過去問解説集」の販売を開始しました。
物質には、固体、液体、気体の3つの状態があり、これらを物質の三態といいます。
物質の三態に関する問題は、知識問題と計算問題に分かれ、計算問題の解法は、市販の参考書には詳しく触れられていないことが多く、苦手としている人がいます。
それでは、解法・ポイントを少し公開しちゃいます。
物質の三態に関する問題は、主に次のⅠ~Ⅳの4つのタイプに分類できます。
Ⅰ.固体・液体・気体に関する知識問題タイプ
Ⅱ.加熱曲線に関する知識問題タイプ
Ⅲ.加熱曲線に関する計算問題タイプ
Ⅳ.状態図に関する知識問題タイプ
Ⅰ.固体・液体・気体に関する知識問題タイプ
は、下記の基本事項をおさえましょう。
■状態変化
・固体が液体になる変化を融解、逆に、液体が固体になる変化を凝固という。
・液体が気体になる変化を蒸発(気化)、逆に、気体が液体になる変化を凝縮(液化)という。
・固体が直接気体に変化、また、気体が直接固体に変化するを昇華という。
・沸騰は、液体の内部からも蒸発が起こる現象をいう。
☆蒸発は温度が沸点に達していなくても起こる!
■状態変化とエネルギー
・融解熱(凝固熱)……
固体1molがすべて融解するときに吸収する熱量で、これは1molの液体がすべて凝固するときに放出する熱量(凝固熱)に等しい。
※一般に、粒子間にはたらく引力の強い物質ほど融点は高く、融解熱も大きくなる。例えば、イオン間にはたらくクーロン力は、分子間にはたらく分子間力よりもかなり強いので、イオン結晶は分子結晶よりも融解熱はかなり大きくなる。
・蒸発熱(凝縮熱)……液体1molがすべて蒸発するときに吸収する熱量で、これは、1molの気体がすべて凝縮するときに放出する熱量に等しい。
・昇華熱……固体1molがすべて昇華するときに吸収する熱量で、これは、1molの気体がすべて固体に変化するときに放出する熱量に等しい。
Ⅱ.加熱曲線に関する知識問題タイプ
については下記をおさえましょう。
下図は氷を加熱していき、水を経て水蒸気に状態変化させるまでの加熱時間と温度変化との関係を表したグラフで加熱曲線とよびます。
加熱曲線に関する知識を問う問題は、主に下記(Ⅰ)~(Ⅲ)の3つのタイプに分類できます。
すべて重要なので確実に覚えましょう!
(Ⅰ) 状態を問う知識問題
① ab間の状態は? 固体のみ。
② bc間の状態は? 固体と液体が共存している。
③ cd間の状態は? 液体のみ。
④ de間の状態は? 液体と気体が共存している。
⑤ ef 間の状態は? 気体のみ。
(Ⅱ) 名称を問う知識問題
① 温度tA℃は何というか? 融点
② 温度tB℃は何というか? 沸点
③ bc間で1molの物質が吸収する熱量は何というか? 融解熱
④ de間で1molの物質が吸収する熱量は何というか? 蒸発熱
(Ⅲ) 理由・記述問題
① bc間では加熱しているのにもかかわらず温度が上昇しない理由は?
融解中は加熱によって加えられたエネルギーは、固体の結晶配列を崩すために使われるので温度上昇は起こらない。
② de間では加熱しているのにもかかわらず温度が上昇しない理由は?
沸騰中は加熱によって加えられたエネルギーは、液体の粒子間にはたらく引力をすべて切断するために使われるので温度上昇は起こらない。
③ 一般に、蒸発熱は融解熱より大きくなる理由は?
融解熱は、分子間にはたらく結合の一部を切るのに必要なエネルギーであるが、 蒸発熱は、その結合を完全に切断にしたうえで、分子間の距離をさらに大きくするために必要なエネルギーである。このため蒸発熱のほうが大きなエネルギーとなる。
Ⅳ.状態図に関する知識問題タイプ
については下記をおさえましょう。
純物質は、それぞれの温度・圧力ごとに、その三態(固体・液体・気体)が決まっています。
純物質が様々な温度・圧力においてどのような状態であるかを示した図を物質の状態図(状態図は物質ごとに固有の形を示す)といいます。
図1は水H2O、図2は二酸化炭素CO2の状態図です。
状態図に関する知識を問う問題は、主に下記(Ⅰ)~(Ⅲ)の3つのタイプに分類でます。
(Ⅰ) 名称を問う知識問題
① 点Aの名称は? 三重点
② 点Bの名称は? 臨界点
③ 曲線ABの名称は? 蒸気圧曲線
④ 曲線ACの名称は? 融解曲線
⑤ 曲線OAの名称は? 昇華圧曲線
⑥ 状態がⅢ→Ⅰに変化するときの状態変化の名称は? 蒸発
⑦ 状態がⅡ→Ⅰに変化するときの状態変化の名称は? 昇華
⑧ 状態がⅡ→Ⅲに変化するときの状態変化の名称は? 融解
(Ⅱ) 状態を問う知識問題
① Ⅰの領域の状態は? 気体
② Ⅱの領域の状態は? 固体
③ Ⅲの領域の状態は? 液体
④ 曲線AB上での状態は? 液体と気体が共存している。
⑤ 曲線AC上での状態は? 液体と固体が共存している。
⑥ 曲線OA上での状態は? 固体と気体が共存している。
⑦ 点Aでの状態は? 固体、液体、気体が共存している。
⑧ 点Bでの状態は? 液体と気体が区別できない状態。
(Ⅲ) 理由・記述問題
① H2Oの状態図において(a)を出発点として、温度を一定にしたまま圧力を加えていくと、状態はどのようになるか?
水の融解曲線の傾きは負なので、温度を一定にして圧力を上げると図中Ⅲの領域に達する。つまり、固体から液体に状態変化する。
② CO2の状態図において(b)を出発点として、温度を一定にしたまま圧力を加えていくと、状態はどのようになるか?
CO2の融解曲線の傾きは正なので、温度を一定にして庄力を上げても固体のままである。
③ 圧力を上げると、H2O、CO2の沸点・融点はどうなるか?
図1のH2Oの状態図では、Tから圧力を大きくしていくと、融解曲線の傾きは負で蒸気圧曲線の傾きは正であるため、圧力増加とともに融点は下がり、沸点は高くなる。図2のCO2の状態図では、Tから圧力を大きくしていくと、融解曲線も蒸気圧曲線も傾きは正であるため、圧力増加とともに 融点・沸点はともに高くなる。
Ⅲ.加熱曲線に関する計算問題タイプ
については、「物質の三態 完全攻略チャート&過去問題解説集」の中で詳しく解説しています。
過去問解説集の収録校は下記になります。
中京大学(2013)、徳島大学(2013)、金沢大学(2013)、明治大学(2013、2012)、東京理科大学(2013)、東京医科歯科大学(2012)、山形大学(2012)、広島大学(2012)、弘前大学(2012)、防衛大学校(2011)
本チャートでは、知識・計算問題の両方が確実に解けるようになるようにどの参考書よりもわかりやすく解説しています。
百聞は一見に如かずです!!
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